近年、我が国におけるアレルギー患者は国民の30%を超えると推定され、しかも年々増加の傾向にあります。特に、スギ花粉症を中心とする季節性アレルギー性鼻炎などは“国民病”とも言われ、その季節毎に患者の生活の質(QOL)に大きな影響を与えております。また、近年の生活環境の変化から、気管支喘息の有症率も年々上昇しており、特に乳幼児や小児においてその傾向が顕著になっております。一方、先進諸国の中では喫煙率が高い我が国では、40歳以上の約8.5%が慢性閉塞性肺疾患(COPD)と考えられ、本格的な高齢化社会を迎えるにあたって、大きな社会問題になりつつあります。このような状況を背景に、多くの研究機関で呼吸器・アレルギー疾患の成因、治療あるいは予防の研究が実施されておりますが、これらの研究が継続され発展することは国民のヘルスケアを推進する上で極めて重要なことと考えられます。
(財)万有生命科学振興国際交流財団はこのような現状を踏まえ、外国の大学あるいは研究施設に留学し、呼吸器・アレルギー領域の研究を行う国内若手研究者に対し平成23年度より海外留学支援を開始いたします。優れた研究者が外国の研究機関で研究成果を挙げ、人々の健康の保持増進に大いに貢献することを期待しています。